勃起不全を年齢のせいにしてあきらめない
ペニス本体はいうまでもなく海綿体です。
海綿体というのは、ほとんどが動脈と静脈が二本並びながら絡み合っている細かい血管のかたまりで、構造はこのように比較的単純です。
まずペニスの中身ですが、ここには尿道海綿体とその上部両側に二本の陰茎海綿体の三本で構成されています。
陰茎海綿体には、動脈、静脈が入り交っています。
海綿体の中の細かい動脈の血管壁は、平滑筋という筋肉で構成されています。
平滑壁筋が弛緩すると、その動脈が拡張し、そこに血液がドッと流れ込んで膨らむのです。
本来ならば、動脈に入り込んだ血液は静脈を通してペニスからでていきますが、動脈の膨張で、並行して流れている静脈が圧縮され、戻るべき血液の流れが止められてしまいます。
要するに、ペニスに流れ込んだ血液は一方通行の状態になります。
ペニスの膨張状態を維持する仕組みが勃起
これが勃起です。
ここで重要なのは、平滑筋がどうして弛緩するか?
どうやったら弛緩するか?どうやったら弛緩させることができるのかということです。
バイアグラはサイクリックGMPを増殖させPDE-5を阻害事で勃起を促す
健康状態ならば、ここでサイクリックGMPという化学物質も出てきます。
この化学物質がペニスの平滑筋を緩めるのです。
ただ、男性にはもともとこのサイクリックGMPの働きを阻害するような酵素(PDE-5)も持っています。
要するに、勃起を抑えようとする酵素です。
バイアグラは、サイクリックGMPを増殖させPDE-5をブロックする働きで、勃起を促すのです。
ですから、この薬を服用しても、性的興奮がなければサイクリックGMPが分泌されず勃起につながらないのです。
あくまでも性的興奮が前提の治療薬なのです。また性的に興奮しても、それを伝える神経に障害があっては効果はありません。
その上、たとえこれらの障害がクリアーされたしても、この薬は平滑筋を弛緩させる薬、血管拡張剤のわけですから血圧も低下させます。
海綿体の血管に効くだけでなく、全身の動脈の平滑筋にまで効いてしまうのです。
というわけで、平滑筋は心臓の血管にもありますから、服用で心臓への負担が大きくなり、心臓の弱い人、心臓病の方には勧められないのです。
たしかに、バイアグラはこれまでになかった、ED患者の救世主的存在になりましたが、万人の要求にこたえるまでにはいきませんでした。
EDの治療全体を考える時に、まずは、バイアグラ、レビトラなどの内服薬がファーストチョイスでしょう。手軽で、簡単で効果もあります。
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